恐山・日本三大霊場、地獄と極楽の絶景

恐山 青森


恐山は日本三大霊場のひとつ。「釜伏菩薩寺」「恐山菩提寺」ともいう。恐山菩提寺を中心とした霊場一帯が「恐山」と呼ばれています。血の池、剣の山、畜生道、極楽浜、三途の川という恐ろし気な名前の名所があることでも有名で、現世にいながら八大地獄の縮図を見ることができる荒涼たる景色のなかにあるお寺です。

そのイメージから「恐山」と言われていますが、もとはアイヌ語で湾を意味する「ウシュロ」が語源だそう。(当初は宇曽利山と呼ばれていた)

恐山はいつ創建されたの?

恐山の縁起には諸説ありますが、862年に慈覚大師円仁が地蔵尊を祀ったことが始まりと伝承されています。

創建当時はこの地蔵尊を祀った地蔵堂を本殿とし恐居金剛念寺が建立されましたが、1450年頃に反乱により寺院は荒廃してしまったそう。それを1530年に、円通寺を開山した曹洞宗の僧聚覚が南部藩主の援助を受けて再興、釜臥山菩提寺に改名しました。それが現在まで続いており、恐山の本坊は青森県むつ市にある円通寺となっています。

慈覚大師、円仁ってどんな人?
794年現在の栃木県に生誕(864年没)。15歳で修行僧として比叡山に入山。天台宗の開祖・最澄の元で修行を重ね、弟子として唯一最澄の代講を任せられるまでになります。最澄の教えを受け継ぎ全国に布教活動を行います。45歳で遣唐使として唐へ渡り様々な苦難を乗り越えて修行を重ね、54歳で日本に帰国。多くの経典や写経を持ち帰り、その功績により天皇より天台座主に任命。そして没後には、その死を悼み清和天皇より「慈覚大師」の称号が与えられました。円仁が生涯で開山・再興した寺院は600を超えると言われていて、日本の仏教において重要な役割を果たした人物です。

恐山の見どころ

恐山菩提寺

荒涼とした景色のなかに建つ恐山菩提寺は、閻魔大王が出てきそうな不思議な光景です。

地獄巡りと極楽の絶景

活火山である恐山には、地獄と称されるなんとも荒涼とした風景が広がっています。それぞれの形状になぞらえて、無間地獄や賽の河原など地獄の名称がついていますが、地獄を抜けるとこんなにも神秘的で美しい宇曽利湖が。極楽たとえられるのも頷けますね。

↓こちらは地獄巡りの風景

恐山温泉

活火山である恐山には 薬湯五湯と呼ばれる硫黄泉があります。すべて混浴で秘湯としても有名。

恐山の薬湯五湯

名称場所効能
薬師の湯薬師堂近く眼病
冷の湯本堂前別名、冷抜きの湯。神経痛、リウマチ
古滝の湯冷の湯の隣胃腸の不調
花染めの湯薬師の湯の右隣吹き出物、切り傷
新滝の湯花染めの湯隣頭痛、肩こり
<strong>ひと言</strong>
ひと言

恐山といえばイタコを連想する方も多いと思いますが、近年では宗教的な儀式というよりも、観光・商業的な面が強くなっているそう

恐山はどこにあるの?

恐山があるのは、青森県でも本州最北端の下北半島にあります。恐山菩提寺には宿坊体験ができる宿泊施設「吉祥閣」があります。旅館のように綺麗で、精進料理も美味しく、温泉も素晴らしいと評判ですので、恐山へ行く際にはぜひ体験してみたいですね。

恐山温泉 吉祥閣
予約電話番号はGoogleに掲載されているようです

公共交通機関を利用

JR大湊線「下北」駅から車で30分ほど

<下北駅からバスを利用する場合>
下北交通の路線バス「恐山線」を利用します。
下北駅から恐山の停留所まで約45分ほど

※下北交通のホームページから時刻表や運行状況を確認のうえ、ご利用ください。

下北交通ホームページ

地図で確認

恐山菩提寺 /Osorezan
住所:青森県むつ市田名部宇曽利山3−2

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