飛鳥寺・日本最古のお寺

飛鳥寺 奈良


奈良県の明日香村にある飛鳥寺は、日本で最初の本格的な寺院であり、現存する最古の仏像である飛鳥大仏があるお寺です。推古天皇の時代、栄華をきわめた蘇我氏の氏寺でもあり当時の日本の中枢ともいえる場所でした。今回はそんな飛鳥寺の創建や見どころ、アクセス方法などをご紹介します。

飛鳥寺はいつ創建されたの?

飛鳥寺の創建は推古天皇の時代である596年。蘇我氏が排仏派であった物部氏との権力争いに勝利し、晴れて建立したのがこの飛鳥寺です。(当初は法興寺と呼ばれていた)

当時の飛鳥寺は蘇我氏の権力の象徴ともいえ、寺院としてだけではなく、外国の使節団や国内外の要人を歓迎する場所として政治的に重要な役割も果たしていました。平城京へ遷都とともに、当時の飛鳥寺の一部を現在の奈良市に移築したのが元興寺とされています。

飛鳥寺はかつて、五重塔を囲んで中金堂、東金堂、西金堂が建つ一塔三金堂式の伽藍で現在の20倍もの規模がある日本で初めての本格的な寺院でした。当時は法興寺や元興寺と呼ばれていましたが、平城京遷都とともに分離され、奈良市に移築されたお寺が現在の元興寺です。

飛鳥寺は何度も火災などで焼失しており、飛鳥大仏のある本殿は、中金堂があった場所に1826年に再建されたものです。本尊である飛鳥大仏は当時から変わらぬ場所に祀られており、本殿の前には蘇我馬子が建立した金堂の礎石が今も残っています。

飛鳥寺の見どころ

日本最古の大仏(重要文化財)

飛鳥大仏

飛鳥大仏の名で親しまれている金銅釈迦如来像。飛鳥寺の本尊です。

飛鳥寺は度重なる焼失の被害に遭っていますが、推古天皇の命により606年に造立された金銅釈迦如来像は、日本最古の大仏として現在も飛鳥寺の本堂に安置されています。造立当初から同じ場所にあったとされていますが、火災や雨ざらしによる劣化により大部分が後年に修復されたと考えられています。ただ、最近の調査では、当時のまま残っている部分がかなり多いことが判明し、国宝候補にもあがっているようです。

仏像の高さは275cmで銅と金でできています。奈良に比べるとかなり小ぶりではありますが、なかなか大きな大仏様です。これが当時は金色に輝いていたのですから、蘇我氏の栄華が伺えますね。

飛鳥寺の門の前に建てられた「飛鳥大佛」の標石は1792年に建てられたもの。

飛鳥寺の敷地からは、数々の飛鳥時代の遺物がたくさん発掘されていますが、これらは奈良文化財研究所飛鳥資料館に保管されています。

飛鳥寺へのアクセス

橘寺がある奈良県の明日香村は、飛鳥時代以前に創建されたとされる古寺や、古代遺跡がたくさん残る場所です。明日香村へ行くなら、橘寺向原寺といった古寺や、古墳なども合わせて観光するのがおすすめですよ。

聖徳太子生誕の場所と伝えらえる橘寺

明日香村は全域が保存地区
かつて、藤原京があり古代日本の中心だった場所である明日香村には、極彩色の壁画で有名な高松塚古墳やキトラ古墳など、古代の遺跡や遺構がたくさん残っており見所がたくさん。村全域が古都保存法の対象区域となっている日本で唯一の場所です。

公共交通機関を利用

近鉄「橿原神宮前」駅からバスで15分ほど

近鉄「橿原神宮前」駅:
橿原線、南大阪線、吉野線が利用できます。

橿原神宮前 東口バスターミナルから”赤かめ16飛鳥駅行き” に乗車  
「飛鳥大仏」バス停下車すぐ

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地図で確認

飛鳥寺 /asukadera
住所:奈良県高市郡明日香村飛鳥682

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