養老寺・年号の由来となった滝のお寺 

養老の滝 岐阜


養老寺の歴史は古く、親孝行の息子の話に感銘をうけた元正天皇が元号を「養老(717-724年)」に改元したという由来がある、実は由緒あるお寺なんです。そのため元は元正院、とも呼ばれていたそうです。そんな養老寺の創建や、見どころ、アクセス方法などをご紹介します。

養老寺はいつ創建されたの?

養老寺の起源は717年、今でいう”養老孝子伝説”の話をきいた元正天皇が養老の滝に行幸に訪れ、年号を養老としたところから始まります。この滝には天皇から滝守不動明王が贈られ、七堂伽藍を建立してこれを祀ったのが、養老寺の始まりと言われています。

さらに元正天皇は、源之丞を美濃守とし、租税を免じました。また、740年には聖武天皇も行幸されたという当時の天皇家と縁の深いお寺でもあります。

1573~1592年にかけては織田信長により寺院のほとんどを焼失されましたが、すぐに伊藤長門守によって仮堂が建立され、1607年には美濃高須の城主により本堂を含む他のお堂も再建されました。

しかし、現在は老朽化により建物はお寺は廃れてしまっていて、修復の予定は立っていない模様です。

養老孝子伝説とは?
元正天皇の時代(715年ー724年)に、源之丞という草刈りを生業とする男がおり、そのお酒好きの老父のために毎日酒を買って帰るのが常であった。ある日山に入った源之丞は滝壺のそばに落ちてしまった。すると、その滝壺から良い匂いがするので、口に含んでみればこれまで味わったことのない高貴なお酒であったので、毎日父親のためにそれを持ち帰りました。そのお酒を飲んだ老父はみるみる元気になり若返ったという孝行息子のお話です

養老寺の見どころ

養老の滝

日本の名水百選にも選定されている養老の滝

養老寺の起源となった養老の滝。現在の養老の滝と当時の滝が同じ場所か定かではありませんが、養老寺から更に山を上ったところにある、落差32mの大きな滝です。滝まで登るのが少々時間はかかりますが、マイナスイオンたっぷりで清々しい空気に包まれた滝なので、養老に訪れた際には是非とも見ておきたいスポットです。

養老水が飲めるスポット

元正天皇が美泉と褒めたたえた養老の水。養老の滝へ上る途中には、養老水を汲めるスポットもあります。ただし、飲水する場合は煮沸が必要です。

養老の名水を使った養老サイダーは地元の名物。養老公園ないでもあちこちで販売しています。

滝守の不動明王を祀ったお堂

今にも崩れ落ちそうな雰囲気ですが、現在養老寺でお参りができるのはここだけ

行基の作と伝えられている養老寺の本尊である十一面観音木像をはじめ、養老寺の寺宝には国の重要文化財が多くありますが、現在は養老町で保管されているようです。

養老寺はどこにあるの?

養老寺は養老公園のなかにあります。養老の滝から養老駅近くまで一帯が広大な養老公園となっており、オートキャンプ場やパターゴルフ場、夏は川遊びもできるスポットもあり夏季や行楽シーズンは、にぎわっています。滝につながる参道の手前にはお店が立ち並んでいて、休憩にももってこいです。

養老の滝までの道には、お土産屋さんやお食事処もあり、行楽シーズンの休日には多くの人でにぎわっています。

滝へ上る山道の入り口にある「清水」さんでは、養老の水を使った長寿料理をいただけます。
下の写真は、十六黒米と自家製梅を使った冷たいうどん。もちろん、養老の名水仕込みです。

珍しい十六穀うどん。太い蕎麦のような食感でおいしい。


養老寺・養老の滝へのアクセス

養老鉄道「養老」駅から無料シャトルバスで(土日祝のみ)

レトロな外観の養老駅。すぐ前からシャトルバスが出ている

養老鉄道は桑名駅と大垣駅・揖斐駅を結ぶローカル鉄道。
名古屋方面から行く場合、近鉄桑名駅のホームからアクセスすることができます。

養老鉄道公式ホームページ

養老駅からは、土日祝日であれば養老町が運航しているシャトルバスを利用することができます。シャトルバスの他にも電気自動車でのんびり走るシャトルカート「ヨロカン号」も運行しており、こちらは養老の滝の手前にある「妙見橋」まで行ってくれるので、養老の滝まで行く方におすすめです(ともに無料)

※2024年10月時点での情報です。最新の情報は養老町役場へお問い合わせください。

養老町役場 産業観光課
TEL:(0584)32-1108

JR大垣線「養老」駅から歩いて20分ほど

養老駅を出て真っ直ぐに4、5分歩いたところから養老公園が広がっており、公園を上っていくと養老寺にたどり着きます。養老公園は広大なので、養老寺から更に山を上った養老の滝まで行くにはかなりの体力と時間が必要となりますので、ご注意を。

地図で確認

養老寺 /Yorouji
住所:岐阜県養老郡養老町養老公園1276−1

養老の滝に来たならこちらの宿もおすすめ
養老の滝へ上る途中にあり、地元でも有名な特別感のあるお宿です。名古屋まで続く濃尾平野が見渡せる美しい夜景に、1日6組限定という静寂に包まれた大人の隠れ家的高級旅館です。

1日6組限定、濃尾平野まで見渡せる静寂に満ちた高級旅館・遊季の里

タイトルとURLをコピーしました