東寺・世界遺産のお寺で京都のシンボル

京都


今回ご紹介する1000年以上歴史のあるお寺は、平安遷都とともに創建され、京都を代表する寺院である東寺。その長い歴史のなかで寺全体が焼失の被害にあったのは1486年の土一揆の時のみ。そのため多くの仏像や貴重な宝物が当初のまま残っており、歴史的にもとても貴重な文化財として世界遺産に登録されています。

新幹線からも見える五重塔や、弘法大師・空海の立体曼荼羅など、東寺の見どころや創建について、アクセス方法などご紹介します。

東寺はいつ創建されたの?

桓武天皇が平安京遷都に際して、羅城門を挟んで東西に寺院を建設すると計画し、796年に薬師如来を本尊として建立されたのが東寺です。

その後、桓武天皇の息子、嵯峨天皇の時代にの弘法大師・空海に下賜されました。真言宗密教の祖である空海は、講堂に大日如来を中心とする21体の仏像を配置した立体曼荼羅を構成。講堂を怨霊を鎮魂するための祈りの場とし、東寺は真言宗の総本山となりました。

古くからある寺院の多くは、何度も焼失に遭っている所が多いですが、東寺が焼けたのは1486年の土一揆の時のみ。そのため、多くの仏像や貴重な宝物が当初のまま残っており、歴史的にもとても貴重な文化財として、世界遺産に登録されています。

東寺の見どころ

五重塔

東寺といえば五重塔。遠くからでも見えるその姿は京都のシンボル的存在でもあります。

空海によって826年頃に創建されました。落雷などの被害で何度も復興修復を繰り返していて、現在の建物は寛永21年に再建された五代目。高さ55mを誇る日本の寺院のなかで一番高い塔です。

御影堂と弘法大師像(共に国宝)

御影堂は、かつて弘法大師・空海の住んでいた住房があったとされている建物で、大師堂と呼ばれて親しまれています。一度焼失していますが、南北朝時代に再建されました。弘法大師像は1233年の造立で、大師堂の前堂に安置されており誰でもお参りができます。

空海の時代と同じように、現在も毎朝6時から生身供養を行っており、誰でも参拝可能ですので、京都に行った際にはぜひ早起きして行ってみたいですね。

講堂の立体曼荼羅(国宝多数)

講堂のなかには、国宝に指定されている仏像が15体、重要文化財に指定されている仏像が1体安置されています。

大日如来を中心に21体の仏像が祀られている構成は空海自身によるもので、立体曼荼羅と呼ばれていて密教の教えを視覚的に表していると言われています。

1486年の土一揆の時に11体の仏像が火災で損失しましたが、残りは当初のまま1000年以上残り続けています。

講堂自体も824年に空海によって創建されましたが、金堂と同じく一揆により焼失。現在の建物は1491年に再建されたもので、国の重要文化財に指定されています。

金堂(国宝)

金堂は元々は東寺の本堂で薬師如来像が祀られていましたが、1486年の土一揆で焼失。1603年(慶長8年)に豊臣秀頼によって再建されました。桃山時代の代表的な建築物で国宝に指定されています。

南大門

東寺の正門である南大門は、明治時代に三十三間堂の西門を移築した建物。桃山様式の豪華な造りで、慶長6年の建造物。国の重要文化財に指定されています。

東寺への行き方

東寺があるのは、京都駅の八条口側から歩いて15分程の場所。

京都駅から徒歩で

京都駅「八条口」から徒歩で15分程

東寺はとても広くどの門から入るかによって距離が違ってきますが、京都駅から歩いていく場合は「慶賀門」が一番近い入口です。慶賀門は鎌倉時代の建築で国の重要文化財に指定されています。

東寺の門(入口)は全て国の重要文化財(蓮花門は国宝)に指定されているので、どこから入っても見ごたえがあります。蓮花門は一番ひっそりとした門なのですが、空海が高野山へ隠棲のために旅立つ時に使用された門で、実は国宝されいるんです(!)まさに東寺すべてが世界遺産であることを実感しますね。

公共交通機関を利用

近鉄京都線:東寺駅から徒歩7分ほど

近鉄京都線は、奈良と京都駅を結ぶラインです。東寺駅からは、東寺の正門である「南大門」が近く、歩いて7分程で到着します。

京都市バス

南大門から入る場合は「東寺南門前」で下車
東大門から入る場合はバス停「九条大宮」で下車

たくさんの市バスのラインが止まりますので、行き先を確認して利用しましょう。ご参考までに南大門前の時刻表のリンクを掲載しておきます。

京都市バス「南大門前」の時刻表

地図で確認

東寺 /Touji
住所:京都府京都市南区九条町1
拝観については、お寺の公式ホームページをご確認ください。

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